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ボクシング

山中慎介VSルイス・ネリ再戦の体重超過問題、ついにWBCから厳罰が!

 

2018年3月1日、東京・両国国技館でWBC世界バンタム級タイトルマッチが行われました。

結果は体重超過により王座をはく奪された前王者のルイス・ネリ選手が同級1位の山中慎介選手に2回TKO勝ち。

試合後に山中慎介選手は引退を表明しました。

昨年8月以来の再戦となった両者ですが、前回は禁止薬物を摂取していたが発覚、そして今回は体重超過とまたしてもルール違反を犯したネリ選手。

山中選手は勿論のことファンや関係者も納得いかないこの件に対し、ついにWBCから異例の措置が取られることになりました。

 

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■ついにWBCから厳罰が!

 

今回の体重超過についにWBCからネリ選手に対して制裁処置が発表されました。

国内外でも体重超過問題はありましたが、当該選手に対してこれといったペナルティも与えられず、ファイトマネーも満額もらえるケースがほとんどでした。

しかしWBCはネリ選手に対して厳しい制裁を与える事がきまりました。

とくに今回の再戦はネリ選手のドーピング問題が原因で「やり直し」となった試合です。

にもかかわらず、今回も体重超過という明らかなルール違反を犯し王者の品格もクソもなく、誠意のかけらも感じられない。

今回下したWBCの厳罰はいまのところ以下の2つ。

・無期限の資格停止処分

・ファイトマネーの7割の支払いを凍結

 

個人的な感情としては無期限どころか永久資格停止、さらにファイトマネー7割どころか引退に追い込まれた山中選手への賠償もしてほしいくらいです。でもドーピング騒動の際にとくに何もしなかったWBCにしては対処してくれた方かなと少し評価したいと思います。

 

ただし、これはあくまでWBCからの厳罰。

ということはWBAやIBF、WBOなどの他団体では試合をすることが可能ということになりますね。

他団体は今後ネリ選手をどう扱うのか?

注目していきたいですね。

 

■体重差の影響ありすぎでしょ!

この試合を見ての私の感じたことを少しお話しします。

山中選手は前回の教訓を活かし、ネリ選手が出てきたら下がらず前に出て勢いを止める作戦を実行し、いい感じで対応していました。

対するネリ選手の動きも前回以上に柔らかく非常にキレもあり、とても減量に苦労したとは思えない動きでした。

そして体格もバンタムの選手より一回り以上大きく見えました。

初回中盤、ネリ選手の連打をキッチリガードでかわしていた山中選手でしたが残り30秒付近でもらった右ジャブで膝をついてしまう。

スリップと判定されたがこの時点で大きなダメージを負っており、でこれで試合が決まったといっても過言ではない。

ここ何戦かの試合で山中選手の打たれもろさが露骨になってきたのは感じていました。

長年コンビを組んでいた大和トレーナーはそれをわかっていたからこそ前回早めにタオルを投入したのかもしれません。

とは言え、あれほどまでに簡単に致命的なダメージを負わされたのにはやっぱり違和感が残ります。

いくらタイミングがよかったとは言え、これまで世界戦を12度も防衛してきたあれほどの選手がジャブ1発で致命傷を負うなんて考えられない。

やはり体重差の影響は相当なものだったと感じましたね。

 

■これまでもあった体重超過問題!

本当にここ最近は体重超過問題が多すぎる。

ルール違反を犯して相手より有利な身体を作る行為でこれもドーピングの一つと言えるんじゃないでしょうか。

日本人がらみの世界戦だけでもここ最近記憶に新しいのはこれだけあります。

比嘉大吾選手と対戦したファン・エルナンデス選手(メキシコ)。

大森将平選手と対戦したマーロン・タパレス選手(フィリピン)。

粟生隆寛選手と対戦したレイムンド・ベルトラン選手(メキシコ)。

亀田大毅選手と対戦したリボリオ・ソリス選手(ベネズエラ)。

比嘉大吾選手は勝利したものの他は体重超過した選手が勝利しています。

体重超過した選手には王座剥奪など勝ってもベルトを手にすることはできないといった制裁はあったものの、ファイトマネーの大幅な減額や長期間の出場停止などの処分もなし。

ルールを守って敗れた選手は黒星のみならず、大きなダメージまで負っています。

大森選手の場合は顎の骨を折る大けがを負っているし、今月1日に再起を果たした粟生選手はおよそ2年のブランクが生じている。

もう、いい加減なんとかしないとダメでしょ。

試合中止となると興業の準備をしていた主催者やテレビ局の損害は半端ないことから何としても試合を実現させなくてはならない事情も確かに分かります。

チケットを買ったファンも楽しみにしている。

また、試合に向けて過酷なトレーニングを積んできた選手自身もやりたいでしょう。

しかし、ルールを守り減量してきた選手の安全を考えると試合を行うべきではないように思います。

もしやるなら体重超過した選手へペナルティとしてスパーリングで使用するような14~16オンスのどでかいブローブを着用させるくらいしなきゃ。

いっそのこと試合を中止にしてその分の損害を体重超過した選手に賠償してもらうようにしたらいいと思いますが。

日本ボクシング界はWBC含め各団体へもっと厳しく声を上げるべきではないでしょうか。

 

■とにかく確信犯が多い

体重超過の選手は基本的に確信犯と思えるケースが非常に多い。

なぜなら無理に減量して敗北を喫するよりも体重超過による王座剥奪を受けてでも勝利する方がはるかにメリットがあるから。

今回のネリ選手のように王座は失ったものの勝利したことで上位ランキングをキープして、再び王座を狙えるポジションを維持するといった選手が多くいたのは事実です。

過去の体重超過選手を見ても本気で減量したのか?と疑うようなところが非常に目立ちました。

大森選手と対戦したタパレス選手は1度目の軽量でリミットに届かず、2時間の猶予を与えられたあとの2度目の軽量でまさかの増量というしんじられないことが、また亀田選手と対戦したソリス選手は体重超過した軽量のあと開き直って報道陣の前でコーラをがぶ飲みしたり、そして今回のネリ選手に至っては前回のドーピング問題に引き続いてのコレですから。

来日した時点で5キロオーバーだったり、最初の軽量で2キロオーバーってところでまともに減量する気なかったんだなと思ってしまいますよね。

試合後に山中選手の方がメリットがあったと発言したり、リング上で勝利に喜びを爆発させたりしている姿を見ると罪悪感のかけらも見られない。

これを許してしまうようでは今後もなくならないでしょうね。

 

■さいごに

「神の左」の愛称で親しまれ日本人歴代2位となる世界タイトル12度の防衛を果たした山中慎介選手。

ここまで偉大な選手のラストマッチがこんな形で幕を引いてしまい非常に残念でなりません。

ですが、毎回ワクワクさせてくれた山中選手の試合はいまでも我々ファンの脳裏に焼き付いています。

本当に偉大なファイターでした。

ひとまず、ゆっくり休んで歴戦のダメージをいやしてほしいと思います。

 

ドーピングや体重超過、そして「暫定」や「スーパー」など乱立する世界王座・・・

何かと問題だらけのボクシング界。

そろそろ何とかしないとファンがしらけてしまいそうです。

今回のWBCの裁定が問題だらけのボクシング界にテコ入れする第一歩となってくれることを切実に願います。

 

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