田中恒成!次戦の相手は16戦全勝16KO!アンヘル・アコスタってどんな選手?
2018/01/03

ボクシングのWBO世界ライトフライ級チャンピオンで”中京の怪物”こと田中恒成選手の次戦の相手が決まりました。
相手はなんと16戦16勝16KOとパーフェクトなレコードを持つ最強の挑戦者アンヘル・アコスタ選手(プエルトリコ)。
11日にプエルトリコで行われたWBO世界ライトフライ級挑戦者決定戦で同級2位のアンヘル・アコスタ選手が同級1位のジャフェ・ウトニ選手(ウガンダ)に10回TKO勝ちしました。
これにより、WBOは田中恒成選手とアンヘル・アコスタ選手との90日以内の対戦を両者に義務付けました。
会場で観戦していた王者の田中選手は試合後にリングインしアコスタ選手と顔を突き合わせてにらみ合い、会場を沸かせたようです。
田中選手といえばWBA同級王者の田口良一選手との統一戦が期待されていますが、その前に非常にリスキーな相手が立ちはだかることになりました。
■アンヘル・アコスタ選手とは?
次戦で田中恒成選手と戦うアンヘル・アコスタ選手とはどんな選手なのでしょうか?
まずは現在までの戦績を見てみたいと思います。
2012/11/17 ○3RTKO アレキシス・ディアス(プエトリコ)
2013/02/23 ○2RTKO クリスチャン・ロペス(プエトリコ)
2013/06/22 ○3RTKO ドミンゴ・ベルロア(ドミニカ共和国)
2013/08/24 ○1RTKO ホセ・アダン・フェルナンデス(ドミニカ共和国)
2013/10/26 ○4RTKO ペドロ・オルティス(プエトリコ)
2014/02/01 ○1RKO アレキシス・ディアス(プエトリコ)
2014/06/14 ○3RTKO エドゥアルド・バレンスエラ(メキシコ)
2014/09/17 ○2RTKO エドゥアルド・フアン(メキシコ)
2014/11/15 ○6RTKO ビクトル・ルイス(メキシコ)
◆WBC中央アメリカライトフライ級王座決定戦
2015/03/14 ○7RKO アルマンド・バスケス(メキシコ)
※WBC中央アメリカライトフライ級王座獲得
2015/08/08 ○1RKO ルイス・アルメンダレス(メキシコ)
2015/12/05 ○3RKO フェリペ・リバス(メキシコ)
◆WBC中央アメリカライトフライ級タイトルマッチ
2016/04/23 ○3RKO エリクソン・マーテル(プエルトリコ)
※WBC中央アメリカライトフライ級王座防衛①
2016/08/09 ○1RTKO フアン・グスマン(ドミニカ共和国)
◆WBOラテンアメリカライトフライ級王座決定戦
2016/11/12 ○2RKO ルイス・セハ(メキシコ)
※WBOラテンアメリカライトフライ級王座獲得
◆WBO世界ライトフライ級挑戦者決定戦
2017/2/11 ○10RTKO ジャフェ・ウトニ(ウガンダ)
16戦16勝16KO 勝率100% KO率100%
恐ろしいほどのパーフェクトレコードですね。
現在26歳。
まず、この階級でこのKO率がすごい。
しかも驚くことにほとんどが1〜3Rまでに倒していることです。
さらに付け加えるとアマチュアで180戦の経験があるようです。
対戦相手にしても、今回対戦した同級1位のジャフェ・ウトニ選手にしてもこれまで12勝5KO1敗という戦績でアマチュア時代北京オリンピックにも出場した選手。
37歳という決して若くはない選手ではありますが元オリンピック選手で同級1位の選手であるだけにそれほど容易な相手ではなかったはずです。
2014年11月にも、のちに亀田大毅選手の最後の対戦相手となり亀田選手に勝利したビクトル・ルイス選手にも6RTKO勝利しています。
過去の試合を見た印象では山中慎介選手のように一撃必殺のパンチではなく、チャンスと見ると威力ある左右の連打をまとめて来る感じのタイプでした。
特に左右のフックに威力がありそうです。
まあ、どの試合を見てもアンヘル・アコスタ選手いいところばかりが目立つ試合ばかりでした。
■田中恒成選手の勝算は!?
次戦でパーフェクトレコードの挑戦者を迎え撃つことになった田中恒成選手。
今回はかなりハードな試合になりそうですが田中選手に勝算はあるのでしょうか?
私は十分にあると思います。
プロ5戦目で世界王者になったこと自体、物凄いことではあります。
しかしミニマム級時代は強いが、”怪物”よばれるレベルかというと正直、疑問がありました。
”怪物”というとやはりローマン・ゴンザレス選手や井上尚弥選手を想像してしまうからです。
しかし前回、ライトフライ級に上げての世界挑戦では元2階級制覇王者のモイセス・フエンテス選手を相手に下馬評を覆し見事KO勝利。
内容も田中選手の一方的な展開で圧勝でした。
階級を上げたことによりスピード・パワーともにアップし本来の潜在能力を発揮し”怪物”の片鱗を現しました。
中京地区という地方の選手で知名度は低いですが、正直とんでもない逸材なのは間違いありません!
今回の試合に勝てば田中選手の知名度は日本のみならず世界的にも上昇することでしょう。
そしてその後に他団体との王座統一戦となれば”中京の怪物”からもっと広い地域での”怪物”と呼ばれるようになるのではないでしょうか。