京口紘人!辰吉と同じ8戦目で世界王座奪取!1年3か月は日本最速記録!!
2018/01/03
7月23日、東京・大田区総合体育館で行われたボクシングのダブル世界戦。
メインイベントでIBF世界ミニマム級タイトルマッチで京口紘人選手が8戦目で世界初挑戦に臨みました。
この8戦目で世界戦というのは京口選手にとって特別な意味を持つものでした。
その理由は京口選手の師匠である元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎さんと同じ8戦目での世界初挑戦であるということ。
辰吉さんと同じようにKO奪取とはなりませんでしたが、王者をKO寸前まで追い込むなど圧倒し判定で勝利。
辰吉さんと同じデビューから8戦目での世界王座奪取となりました。
プロデビュー後1年3か月6日での王座獲得は田中恒成選手の1年6か月を抜いて日本ボクシング史上最速記録となりました。
■序盤は王者のうまさに苦戦
試合開始のゴングが鳴り、しょっぱなからアクセルを踏む両者。
そんな中、変則的なパンチと独特のタイミング、さらにスイッチしたりとうまさを見せるチャンピオン。
序盤は王者のクセのある攻撃に主導権を奪われる展開でスタート。
安定王者、田口良一選手を押しのけてのメインイベンター。
カリスマ・辰吉丈一郎さんの弟子。
デビュー最速世界挑戦。
さらにちょっとやんちゃな雰囲気と愛らしい笑顔。
話題性・スター性は十分に持っているように思えました。
しかし!
今回はちょっと相手が悪いかも、、、
負傷判定とはいえミニマム級4団体制覇の高山勝成選手に勝った相手。
若い京口選手の7戦のキャリアの中では初めて対戦する曲者。
思い切り打ってくるチャンピオンの長い右ストレートが見ていて非常に怖い。
パンチと一緒に突進してくる頭はもっと怖い!
そんな印象の序盤戦でした。
■盛り返す中盤戦
王者の多彩な角度から放たれるパンチをガードでかわしていた京口選手でしたが、中盤4ラウンドあたりからうまくかわし出します。
チャンピオンの長い左右のパンチが空転し出し、決定打とはいかないものの京口選手のパンチがヒットし始める。
そして辰吉丈一郎さん直伝のボディブローがじわじわと王者を痛めつけ始める。
7ラウンド終盤にはボディのラッシュがいい感じに決まっていました。
そして迎えた9ラウンド京口選手の左フックが王者のテンプルをもろに捕えさらに追撃の右でダウンを奪う。
王者のアルグメド選手はこれがキャリア初ののダウン。
立ち上がった王者に猛ラッシュを仕掛ける京口選手。
ストップしてもいいくらい圧倒したように感じましたがラウンド終了のゴング!
■期待高まるKOフィニッシュ!
10ラウンドが始まるときには京口選手のKO勝ちも時間の問題かな~。
なんて期待を抱いていました。
しかし!
KO負け寸前のアノ状態から息を吹き返すチャンピオン!
終盤3ラウンドは一進一退の攻防となりました。
そして迎えた12ラウンド、激しく打ち合う中、試合終了のゴングが鳴りました。
ダウンを奪ったこともあり、京口選手が僅かにリードしたように思えました。
しかし村田選手の件もあることから見方によってはどちらに転ぶのかわからないのがボクシング。
判定を聞くまでは安心できません!
静まり返る大田区総合体育館で採点が発表されます、、、
116-111
116-111
115-112、、、
3-0で京口選手の勝利!!
日本ボクシング史上最速の世界王者誕生となりました。
■さいごに
辰吉丈一郎さんと同じKO奪取とはならなかったものの、KO勝ちを期待させてくれるパフォーマンスを見せてくれた京口紘人選手。
判定とはいえ熱い熱い試合を見せてくれました。
アマチュア経験があるとはいえ8戦目という短いプロのキャリアであれだけ強いチャンピオンに勝ったのはベタではありますが“すごい!”の一言。
勝利が決まった瞬間の男泣きする姿にはグッとくるものがありました。
さて、さいごに本当にどうでもいい話ですが、この試合で個人的に一番気になったのが多彩な角度からバシバシと選手をはたくレフェリーでした。
非常にガタイのいいレフェリーだったこと,戦っていた二人が小柄なミニマム級の選手だったこともありとても存在感がありました。
試合中に異様に気になってしまいました、、、
最終ラウンドなんて特にあのバシバシは激しかったように見えました。
熱い試合だっただけにレフェリーも熱くなっちゃったのかもしれませんね。
白熱するレフェリーのはたき、、、
京口選手もアルグメド選手もきっと痛かっただろうな、、、