山中慎介VSルイス・ネリー戦を予想!神の左でV13達成なるか!?
2018/01/03
8月15日、ついに日本ボクシング界に新たな歴史が刻まれる世紀の一戦が行われます。
その一戦とはWBC世界バンタム級タイトルマッチ。
王者山中慎介選手が無敗の挑戦者で1位のルイス・ネリー選手を迎えての13度目の防衛戦です。
世界タイトル13度の防衛と言えばあの、具志堅用高さんが持つ日本歴代1位の連続防衛記録に並びます。
具志堅さんが1980年10月に樹立してから、実に約37年。
ついにこの記録に並ぶ日本人王者が誕生する期待が高まってきました。
ただし今回、山中慎介選手が迎え撃つルイス・ネリー選手は23戦全勝(17KO)無敗という恐るべき戦績を誇ります。
果たして、山中選手は無事、日本記録に並ぶことができるのでしょうか?
そこで今回は、間近に迫ったWBC世界バンタム級タイトルマッチ、山中慎介選手VSルイス・ネリー選手について予想してみたいと思います。
■今回も❝神の左❞が鍵!?
山中慎介選手の代名詞といえば❝神の左❞と言われる左ストレート。
まるで日本刀のような切れ味抜群の左ストレートは一振りで相手に致命傷を与えるまさに『名刀』といえます。
この名刀、現在12度も防衛を重ね、世界中から徹底的に研究されていることは間違いないでしょう。
にも関わらず、対戦相手は❝神の左❞の前に毎回沈められてしまいます。
つまり、
分かっていてもかわせない!
という恐るべきパンチです。
おそらくはこの左を当てるまでに何重もの罠を山中選手が仕掛けているのでしょう。
つまりは❝神の左❞も驚異ですが、注目すべきはそれを当てるための布石といえるかもしれません。
今回、山中選手は❝神の左❞を当てるためにどんなシナリオを用意しているでしょうか。
今回も❝神の左❞が試合を決める鍵となることは間違いないでしょう!
■不安要素
切れ味抜群の武器を持つ山中慎介選手。
攻撃面での不安は全く心配なさそうです。
しかし、ここ最近、少々不安な点も見えてきました。
①歴戦のダメージ
勝利を続けているものの、ひやっとする場面がここ最近目立つようになってきた山中選手。
3戦前の10度目の防衛戦では同級3位のリボリオ・ソリス選手を相手に第3ラウンドに2度のダウンを奪われ、あわやストップ負け寸前となるピンチに陥りました。
さらに2戦前のアンセルモ・モレノ戦でもダウンを奪われ、一時ピンチに陥りました。
前回のカルロス・カールソン戦では終始優勢に試合を進めるKO寸前に追い込んだ第5ラウンドにカールソンの右で山中選手の足取りが怪しくなる場面も。
ここ3戦見せた危ういシーンから、以前より打たれ弱くなっているように感じます。
世界挑戦を含めこれまで13度の世界戦でトップレベルの選手と戦い続けてきた山中選手。
それほど多くパンチをもらっているイメージはありませんが、それでも歴戦のダメージが蓄積してきたのでしょうか?
34歳という年齢もありますし、ちょっと心配ですね。
②記録へのプレッシャー
具志堅さんに並ぶ13度目の防衛という37年ぶりの快挙がかかっていることから、いつも以上に注目を浴びている山中選手。
これだけ騒がれれば記録を意識しないわけがないと思います。
おそらく取材のたびに記録更新について聞かれていることでしょう。
日本中から記録達成に期待が寄せられていることからいつも以上のプレッシャーがかかっているのではないでしょうか。
いつもどおりトレーニングに集中できたのかどうか。
影響がなければよいのですが、、、
■試合予想
以上を踏まえて今回の試合について予想をしてみたいと思います。
非常にアグレッシブで22歳と若いネリー選手はおそらく序盤から出てくるのではないかと思います。
無敗で怖いもの知らずの若きホープはまさにイケイケでしょう。
とてもKO率の高い選手ではありますが、山中選手のように必殺の一撃を持っているというよりもしつこいくらいの手数とチャンスと見るや仕掛けてくる嵐のようなラッシュが武器といった印象を受けます。
この嵐のようなラッシュが高い攻撃力を誇り、対戦相手をレフリー・ストップに追い込みますが非常に荒々しいという印象を受けます。
極端に言えば攻撃と防御の比率が10:0といった感じで完全に攻撃重視になります。
2016年12月の試合では初回に相手をコーナーに追い詰めて連打を仕掛けるも攻撃に集中するあまり逆にダウンを奪われてしまいました。
今までの相手はそれでも倒してきましたが、果たして山中選手にそれが通用するでしょうか?
私はそうは思いません。
あれほどの攻撃重視のラッシュを山中選手相手に続けることは難しいでしょう。
おそらく“神の左”の標的となるのではないかと予想します。
もしくは序盤に“神の左”の威力を味わい、それ以降は警戒してあまり出てこれなくなる可能性も考えられます。
但し、怖いのはやはり最近の山中選手の打たれ弱さ。
特に右フックの相打ちやカウンターには要注意ですね。
モレノ戦のようなピンチに陥る危険も考えられます。
しかし右フックについては以前から山中陣営も課題としているだけにきっと大丈夫でしょう。
以上を踏まえて私の予想はネリー選手の攻撃のスキを突いた山中選手の“神の左”がダメージを与えていき中盤7~9ラウンドあたりでのKO勝ちとなることを予想します。
37年ぶりの快挙に向けてぜひとも頑張ってもらいたいですね!