ボクシング・拳四朗!初の全国中継でKO勝利!フィニッシュは北斗百裂拳!
2018/01/03
2017年12月30日、横浜文化体育館で行われたボクシングのイベント「FUJI BOXING2017」でWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗選手が2度目の防衛戦を行いました。
相手はWBC同級11位、パナマのヒルベルト・ペドロサ選手。
試合は拳四朗選手が終始支配し最後はあの必殺技が炸裂して4回TKO勝利を果たしました。
勝った拳四朗選手は2度目の王座防衛に成功。
戦績も12戦12勝(6KO)と無敗をキープ。
今回は拳四朗選手の2度目の防衛戦を振り返ってみたいと思います。
■ようやく全国生中継!
拳四朗選手にとって2度目の防衛となる今回、ようやく手にした全国生中継でした。
世界王座奪取となった前々回、初防衛戦となった前回の試合は村田諒太選手、比嘉大吾選手とのトリプル世界戦でした。
5月の王座初挑戦は比嘉大吾選手が6回TKO勝利したものの村田諒太選手が12回フルラウンドまで戦ったこともあり、放送時間に余裕がなかったんでしょう、ハイライトで僅かに放送されました。
続く10月は比嘉選手・村田選手と共にKO勝ちで試合時間は短かったもにもかかわらず、ハイライトすらなし。
テレビに映ったのは司会者や解説者がリングを背景に話をしている間、そのリングの上でちらっとだけ。
ライトなボクシングファンの方はまさかあの場で世界戦が行われていたなんて夢にも思わなかったでしょう。
世界王者なのに結構な扱いでしたね。
同日に衆議院選挙が行われてボクシング中継の間に速報が流れたことで放送時間の余裕がなかったことも不運でした。
元東洋チャンプの父との親子2代での世界王座奪取実現!
「ケンシロウ」という名前!
そしてあのチャーミングさ!
何かと話題性を秘めている選手だと思うのでもうちょっと取り上げてもいいように感じますが、これまで大きく取り上げてもらえなかったのが残念です。
日本ボクシング界がの加盟団体が2団体から4団体へと増えたことで、世界王者の人数が多くなったこともあり、世界王者になっただけでは容易に中継してもらえないといった厳しい現状を物語っていますね。
■フィニッシュは北斗百裂拳!
ボクサーとは思えない優しい表情の拳四朗選手。
対照的にイカツイ感じのペドロサ選手、街中で遭ったら思わず道を開けてしまいそうな迫力のある雰囲気でした。
初回はペドロサ選手を中心にサークリングして左を突いていく拳四朗選手。
軽快な動きでコンディションは良さそう。
お互いにクリーンヒットはなく静かな立ち上がりの第1ラウンドでした。
続く2ラウンド目には拳四朗選手の強いボディブローのヒットからはじまり、顔面にもパンチが当たり出すと早くも実力の差が見え始めた感じです。
拳四朗選手の多彩なパンチについていけないペドロサ選手。
3ラウンド目には拳四朗選手の強烈なワンツーが決まるとペドロサ選手がグラつく場面もあり、早期決着を予感させました。
その後は
そしてファイナルラウンドとなった4ラウンド、拳四朗選手の強烈な右フックがヒットするとペドロサ選手がコーナーまで後ずさりしていく。
追いかける拳四朗選手が怒涛のラッシュを仕掛けるとペドロサ選手の顔面・ボディを捕え立て続けにダウンを奪い完勝。
試合後、「あれは北斗百裂拳です」と語った拳四朗選手。
全国にあの必殺技を披露しての最高の勝利でした。
前回、前々回に対戦した相手と比べるとランキング11位と相手の格が落ちたこともありますが、それにしても短期間で力強さが増したなと感じましたね。
初の全国生中継で4ラウンドKO勝利。
ボクシング界の「拳四朗」を全国に知らしめるには充分の結果でした。
いや、長時間テレビに映るためにはもう少し試合を引っ張って終盤でKOした方が良かったかもしれませんね(笑)。
とは言え今回の勝利で今後の放送時間の確保は期待出来そうです。
■せっかくライトフライにいるなら統一戦を
2017年は世界王者となり、2度の防衛を果たすなど最高の1年となった拳四朗選手。
来年はどんな試合を見せてくれるのでしょうか。
将来的にはWBA同級王者・田口良一選手と対戦してもらいたいですね。
その田口選手は12月31日にIBF王者ミラン・メリンド選手と対戦し2団体統一戦に挑みます。
もし田口選手が勝利すればライトフライ級のベルトを2本保持することになるため、同じ階級の王者である拳四朗選手と比べて格上の王者として世間には認知されてしまうでしょう。
3団体を統一した日本人選手はいまだかつて存在しないのでこの機会に田口選手と拳四朗選手で対戦して日本初の3団体統一王者を誕生させてほしいと思います。
「つよかわいい対決」としても注目を集めるんじゃないですかね。