田中恒成!木村翔!比嘉大吾!2018年ボクシングはフライ級が熱い!
2018/04/17

2018年のボクシングも昨年に続いて日本人選手の活躍が楽しみです。
昨年ミドル級世界王者となった村田諒太選手の米国進出。
モンスター・井上尚弥選手の3階級制覇や米国進出など。
ボクシングファンにとって楽しみなことが目白押しです。
しかし私が最も今年注目しているのは日本人実力者の揃ったフライ級です。
その理由はこの3人の選手の存在にあります。
田中恒成(WBO1位、WBC4位)
木村翔(WBO世界フライ級王者)
比嘉大吾(WBC世界フライ級王者)
3者とも攻撃的なボクシングで見ている側を楽しませてくれる選手です。
そこで今回は2018年の日本ボクシング界を盛り上げてくれそうなこのフライ級3人について見ていきたいと思います。
■田中恒成(WBO1位、WBC4位)
3月30日に眼窩底骨折からの復帰戦を勝利で飾った元2階級制覇王者の田中恒成選手。
戦績は11戦11勝(7KO)無敗。
ミニマム、ライトフライに続く3階級目の王座獲得に向けて始動しました。
復帰戦となるフライ級テストマッチにWBO同級13位で無敗のロニー・バルドナド選手という強打が売りの非常にスリリングな相手を選択。
まさに仮想「木村翔」といったタフなファータータイプの選手でした。
階級を上げても力負けすることなく、一方的な展開で9回2分26秒TKO勝ち。
フライ級戦線に堂々と殴り込みをかけました。
同じようにミニマム級からライトフライ、フライへと3階級制覇をなしとげた井岡一翔選手は3階級目のフライ級へ転級した当初はフライ級のウェイトに身体が馴染んでいなかったのか本来の力を発揮するまでに少し時間がかかったような印象がありました。
田中選手についてはその心配はなさそうでしたね。
ただライトフライ級のときよりスピード、キレが少し落ちていたようにも感じましたが今回は久々&前哨戦。
世界戦仕様のカラダに仕上げてくればもっと違ってくるでしょう。
田中選手は現在WBO1位、WBC4位と挑戦者の立場。
WBO王者の木村翔選手、WBC王者の比嘉大吾選手のどちらにも挑戦できるポジションにいます。
王者同士の対戦は何かと大人の事情によるハードルがいくつかあり、実現がなかなか難しいですが、王者VS挑戦者の立ち位置なら実現の可能性は十分あります。
木村選手、比嘉選手いずれか条件の合ったほうと対戦することになるでしょう。
田中選手は日本ボクシング界屈指の実力者ですがテレビ放映が東海圏のみだったこともあり、2階級制覇を達成してもいまだ全国区の知名度はありません。
木村選手や比嘉選手と対戦し勝利すれば一気に全国区の知名度を獲得することができるでしょう。
本当にすごい選手なんですよね。
田中選手がライトフライ級初防衛戦で下したアンヘル・アコスタ選手が田中選手が返上したベルトを王座決定戦でKO勝利し獲得したことも田中選手の実力を裏付ける要因とも言えます。
木村選手、比嘉選手は非常に強い王者ですが常に強者との対戦を望む田中選手にとっては願ったり叶ったりとなるのではないでしょうか。
■木村翔(WBO王者)
木村翔選手は昨年、敵地中国で地元のスーパースターであるゾウ・シミン選手をTKOに下しベルトを獲得。
年末には五十嵐俊幸選手との日本人対決も制し初防衛に成功。
戦績は19戦16勝(9KO)1敗2分。
次は前王者のゾウ・シミン選手との再戦が濃厚。
木村選手の持ち味は無尽蔵のスタミナと思い切りのいいフルスイング。
ゾウ・シミン選手は元オリンピック金メダリストのアマ・エリート、五十嵐選手もアマ経験豊富な選手で元WBC同級王者。
アマ・エリートのテクニシャン二人を立て続けに破った実力は本物。
敵地で行われるであろう前王者との再戦で無事ベルトを日本に持ち帰ってもらいたい。
■比嘉大吾(WBC王者)
日本記録となる連続KO記録更新中の比嘉大吾選手。
戦績は15戦15勝(15KO)無敗とパーフェクトレコード。
連続KO記録がどこまで続くのか楽しみです。
今年初戦では元世界王者を1ラウンドKOという圧巻のパフォーマンスを発揮しており、付け入る隙がない状態。
昨年10月の初防衛戦から、年末、2月とハイペースで試合をこなしていて次は4月を予定しています。
かなりハイペースな試合間隔ですよね。
試合ではあまり打たれている印象はないですし早い回で終わらせているのでダメージはないでしょうが毎回仕上げてくるのも相当大変でしょう。
比嘉選手のあのムキムキのカラダを見ているとかなり減量も相当厳しいと思います。
フライ級の体格とは思えないですから。
そう考えるとフライ級にとどまっているのもそれほど長くないかもしれません。
比嘉選手は国内で田中選手や木村選手など国内の猛者との対戦もおもしろそうですが、1階級上のスーパーフライ級での活躍も見てみたい。
井上尚弥選手が対戦を熱望したが実現しなかったローマン・ゴンザレス選手や彼を2度退けたシーサケット選手らとの対戦も楽しみです。
■現実味が高いのは木村VS田中か
実力者3人が揃うフライ級ですが、昨年は1階級下のライトフライ級に一時日本人世界王者が3人存在する時期がありました。
WBA王者の田口良一選手、WBC王者の拳四朗選手、そしてWBO王者の田中恒成選手。
田口選手と田中選手の対戦が実現に向けて進んでいましたが田中選手のケガというアクシデントでお流れに。
盛り上がっていただけに残念でしたが、ボクシングにはよくあることです。
両者とも王者だったためにお互い防衛戦のスケジュールがあるため即やりましょうというわけにはいかなかったことが大きかったと思います。
そう考えると、比嘉選手と木村選手が対戦が実現する可能性は高いとは言えない。
また両者が対戦を望んでいるかもわからない。
やはり現実味が高いのは比嘉選手もしくは木村選手に田中選手が挑戦する展開でしょう。
現在WBO1位の田中選手にはいずれ指名挑戦者としての権利も転がってくるでしょうから可能性が高いのは、
木村翔VS田中恒成
これでしょう。
さらにその勝者と比嘉選手が大晦日に対戦するなんてことがあればめちゃくちゃ面白そうですが、そこまでは欲張りすぎですかね~。
ただ、日本ボクシング界がWBA,WBCの2団体に加えWBO、IBFとさらに2つの世界団体を承認してから世界王者が多くなりすぎてベルトの価値が下がっているのは否めません。
今後は王者同士の対戦もボクシング人気を維持するためには必要となってくるのではないでしょうか。
もしかしたら今年のフライ級がその先陣を切るかもしれません。
ここに井岡一翔選手もいたらもっと楽しみだったんですけどね。