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大相撲

土俵の女人禁制っていつから?女相撲の歴史もあるのになぜ?

 

4月4日に京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業の土俵上で倒れた市長を助けようとした女性に対しアナウンスで、

「女性の方は土俵から降りてください!」

と数回にわたり注意をしたことが問題となり連日報道されています。

なんだか今の相撲界って話題が絶えないというか、いつまでたっても土俵外が騒がしいですね。

 

さて、今回のアナウンスについて、土俵は女人禁制だからという伝統が理由だと言われています。

この伝統、いったいいつからなのか?そしてなぜ女人禁制なのか?

ちょっと気になったので調べてみました。

 

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■女人禁制はいつから?何のために?

女人禁制について知るために相撲の古い歴史について調べてみました。

なんと驚くことに昔の文献には女性が土俵に上がっている姿が描かれているではないですか?!

一体どういうことなのでしょうか??

 

その昔、日本書紀の雄略天皇が書かれたとされている部分には最古の采女による女相撲についての記述があります。

また室町時代には比丘尼が相撲をとっているといった歴史も残っています。

その後、江戸時代中期の18世紀ごろには女相撲はかなり流行していたようです。

ときには男性VS女性の取り組みもあったと言われています。

その様子は男性の相撲と同じく女相撲も上半身裸で乳房丸出しだったそうです。

明治5年に男女の取り組み・女力士の裸体が禁止されたため、シャツや水着を着用するようになりました。

当時、14歳~25歳くらいの女性が力士として活躍し地方巡業などもしていたようです。

 

ここまで見ると全く女人禁制の気配すら感じられないですよね。

 

しかし明治の途中から女性が取っ組み合う姿が野蛮で文明開化ではないと板垣退助が批判したそうです。

この文明開化の波をきっかけに、以前から相撲界に横行していた男尊女卑の風潮が女人禁制を伝統として浸透させたようです。

その際に神道の汚れの感覚が利用されたと考えられています。

要するに明治の文明開化の流れを利用した差別的な思想から女人禁制となったんですね。

なにか神聖な伝統に由来すると思っていただけに残念ですね。

 

■一部地域ではこんな説も

 

相撲の歴史を調べたところ明治までは女相撲が盛んで女性が土俵に上がっていたことがわかりました。

しかし一部地域ではこんな説もあるようです。

その昔、五穀豊穣を祈る神事を行う際、その神様が女性神であったために、土俵の上で屈強な男を使い喜ばせたのがはじまりだと言われています。

その場に、ほかの女性があがると神様が嫉妬するという理由から土俵が女人禁制になったという説です。

 

この説を聞くとなるほどと思ってしまいます。

しかし、今の大相撲が五穀豊穣と関係があるとは思えません。

このことを理由に女人禁制とするのはナンセンスに感じます。

 

■現在でも女子相撲は行われている

 

女性が土俵に上ったことで起こった今回の問題ですが、そもそも現在でも女子相撲は行われているんですよね。

大相撲を除いて日本国内では至る所で女性が土俵に上がっているんです。

アマチュア相撲の公益財団法人日本相撲連盟の加盟団体として日本女子相撲連盟が存在しています。

小学生、中学生をはじめとする学生の大会が盛んにおこなわれており国民体育大会にも女子相撲が開設される見込みがあるそうです。

女子相撲をはじめとするアマチュア大会はいまや世界87か国で行われています。

なんとオリンピック競技入りを目指し毎年国際大会が行われています。

 

■まとめ

今回は相撲の女人禁制はいつからなのか?

なぜ女人禁制となったのか?

これらについて調べてみたことをお伝えさせていただきました。

今回の内容をまとめてみるとこんな感じです。

・はるか昔から女子相撲は行われていた

・明治の途中、男尊女卑の風潮が女人禁制を浸透させその根拠に神道が利用された

・五穀豊穣を祈る際、女性神を嫉妬させないため土俵を女人禁制にしたという説もある

・いまでも女子相撲は盛んにおこなわれている

土俵の女人禁制についてなんとなく聞いたことがある情報だけでこれまでとくに疑問も感じていませんでした。

伝統だからそういうもんなんだなと。

しかし調べてみるとこれといった明確な理由ではなく、明治時代の男尊女卑の風潮によるものだと知り、なんか時代遅れだなと感じました。

 

今回、市長を助けようとした女性に対し、土俵から降りるようアナウンスした人も、女人禁制について詳しくは知らなかったのかもしれません。

理由は知らんが伝統だからという思い込みから発したのかもしれません。

人命よりしきたり重視かよ!みたいに言われていますが、アナウンスした人はそこまで大変なことが起こっているとは思っていなかったのではないでしょうか。

今回の件にあれこれ言うよりも今後どう対応していくのかが重要だと感じます。

まずは女人禁制についてどうこう言う前に、力士や関係者の健康や安全のためにのボクシングのリングサイドのように専属のドクターを待機させてはどうでしょうか。

専属のドクターなど医療関係者が即座に対応することができれば今回のような問題は起こらなかったと思います。

 

また女人禁制については、やはり辞めるべきだと思いますね。

だってだれも得しないですもん。

個人的にはボクシングのラウンドガールのように水着の美女が土俵に上がったらそれこそ観客も力士も喜ぶような気がしますが。

 

ちょっと不謹慎ですかね・・・

 

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