WBCの球数制限!監督を悩ませるシーズンと違った投手起用

2017年のWBCに出場する侍ジャパンの全メンバーが決まりました。
今回、日本人メジャーリーガーの参加はアストロズの青木宣親選手ただ一人となり、投手陣は全て国内組となりました。
侍ジャパンには大谷翔平投手がいるから大丈夫!と言いたいところですが実は投手には野手と違い出場に制限が設けられています。
例えば先発した大谷翔平選手や菅野智之選手が圧巻のピッチングを披露していたとしても球数次第では早々とマウンドを降りなければなりません。
また、中継ぎ投手にしてもここぞ!というときに起用したい投手が連投のために登板できないなんてこともあります。
そこで今回はWBCのルールの1つである投手の球数制限と登板間隔についてお話ししたいと思います。
■球数制限と登板間隔
・球数制限
◇第1回大会
1次ラウンド 最大65球
2次ラウンド 最大80球
準決勝・決勝 最大95球
◇第2回大会以降
1次ラウンド 最大70球
2次ラウンド 最大85球
準決勝・決勝 最大100球
・登板間隔
投球数50球以上 中4日
30球以上50球未満 中1日
30球未満で連投 中1日
球数制限は1次ラウンド、2次ラウンド、決勝・準決勝と変動していきます。
登板間隔については各ラウンドとも変動はありません。
1次ラウンドの70球というとシーズン中の先発投手の球数を考えると少なく感じますね。
4〜5回を目途に交代となりそうです。
万が一投手陣が乱調となり球数も増え、どんどん起用していくことになってしまった場合、翌日以降の試合にも大きく影響してしまいます。
日本を代表する投手陣の顔ぶれを見るとそこまでの乱調は考えにくいところですが、ペナントシーズンとは時期が少し違う点や普段と違うボールを扱う点で可能性が全くないとは言い切れません。
いずれにしてもシーズン中と同じ起用法にはできないことから監督やピッチングコーチを悩ませるルールといえるでしょう。
■球数制限が設けられた理由とは?
WBCを開催する団体はアメリカのメジャーリーグ機構で、その名のとおりメジャーリーグを運営している団体です。
そのメジャーリーグ機構が選手やチームに配慮して本来活躍すべきレギュラーシーズンに支障がでないよう、投手の故障を軽減するために設けられました。
メジャーリーグ機構もWBCが原因でレギュラーシーズンが盛り上がらなくなっても困るわけですから。
また、以前からアメリカでは投手の肩は消耗品という考え方があります。
調子のいいピッチャーでも完投させることは少なく、リリーフ、クローザーと日本以上にキッチリ役割分担がハッキリしており投手の負担を軽減するよう徹底しています。
日本の高校野球のように一人の投手が何試合も連投することにもアメリカでは反対意見が多いようです。
日本でもプロ野球や高校野球に球数制限を導入すべきでは?との声も挙がっているようです。
■さいごに
今回はWBCのルールの1つである投手の球数制限と登板間隔についてお話ししました。
普段のシーズンとは異なるルールではありますが、普段とは違った継投が見れることや、普段とは違った場面で投げることによりその選手の違った才能を見る事ができるかもしれませんね。
また、投手が変わったとたんに試合の流れがガラっと変わる可能性もあり、この大会の見どころの一つともいえるのではないでしょうか。
いずれにしても選手も監督も大変ですね。