怪談はなぜ夏の風物詩なの?由来や海外の事情とは?
夏の風物詩といえば、海や花火、盆踊りなどなど。
そして忘れてはならないのが怪談話、、、
ところでなぜ夏に怪談というのが定着しているのでしょうか?
「雪女」などの怪談話もあることから冬でも良さそうに感じますが、、、
ということで今回は「怪談」がなぜ夏の風物詩となったのか?
また、いつからなのか?
これらについて調べてみました。
■怪談=夏はお盆のせい?
怪談と夏との結びつきを考えると思い浮かぶのはやはり「お盆」。
お盆は亡くなった人の魂があの世から戻ってくると言われています。
各家庭でもご先祖様の魂を迎える準備をする時期ですね。
1年の内で最もあの世から戻ってきた魂が密集する季節なだけに見えてしまいやすい、又は不思議な現象が起こりやすいといった理由から怪談の季節となったのでは?などと想像してしまいます。
しかし、実際にはそうではないようです。
また、怪談話しをすることで背筋をゾクッとさせて涼しくするためというのも理由ではないようです。
■夏狂言が由来
怪談が夏の風物詩となった理由がお盆ではないとなると、何が由来なのでしょうか?
怪談が夏の風物詩となったのは「夏狂言」が由来のようです。
時は江戸時代。
このころから始まった夏狂言は庶民にとって非常に楽しみな娯楽でした。
庶民が集まり普段は満員となる芝居小屋ですが、夏場だけは客が集まりませんでした。
その理由は、当時は冷房などの設備がなく、夏場の芝居小屋はとんでもなく暑くなってしまったようです。
これには役者も客も耐えられなかったようですね。
そこで当時の大物役者たちは夏季休暇をとったり、芝居小屋を離れ地方へ巡業に回ることで夏を凌いでいました。
その間、空いている芝居小屋を利用して若手役者や脇役たちが低料金で客を呼び芝居を行うことになりました。
また、普段とは一風変わった芝居をしようと言うことになり、「怖い話」をテーマにしたものが行われたようです。
これが夏に「怪談」が行われるようになったきっかけだそうです。
現代でも「怪談」や「ホラー」好きな人は沢山いるように、当時の怪談好きには大ヒットしたんでしょうね。
これが現代にも受け継がれ、夏といえば「怪談」という風習が続いているようです。
■海外では
日本では怪談と言えば夏というイメージですが、海外ではどうなのでしょうか?
海外、特に西洋では夏に「怪談」というのは理解できない様子で、
「夏はエンジョイするもの」
といったハッピーで明るいイメージが強く、暗いイメージの怪談と夏は結びつかないようですね。
海外ではハロウィンの時期である秋や冬といったちょっと寂しげな季節に怪談話しをすることが多いようです。
怪談=夏というのは日本独特の風習といえるようですね。
■さいごに
今回は夏の風物詩、「怪談」についてお話ししました。
簡単にまとめるとこんな感じです。
・怪談が夏の風物詩となったのは「夏狂言」が由来
・時期は「江戸時代」
・西洋では怪談は秋・冬が主流
怪談=夏という風習ができたきっかけが夏狂言がはじまりだったとは意外と知らなかった方も多いのではないでしょうか?
「お盆」や「涼しくなるため」といったことが直接関係していなかったのはちょっと意外でしたね。
しかし怪談話で背筋がゾクッとする現象は暑い夏を涼むにはとても理にかなった効果だと言えますね。
怖い話が苦手な人にはいい迷惑かもしれませんが(^^♪