田中恒成、左眼窩底骨折の疑いで統一戦は絶望的?症状や復帰への時間は?
2018/01/03

ボクシングのWBO世界ライトフライ級王者・田中恒成選手が9月13日に2度目の防衛に成功しました。
念願の、WBA王者の田口良一選手との王座統一戦実現へさらに一歩近づいた!?
かと思われた矢先、とてもバッドなニュースが舞い込んできました。
2度目の防衛戦で勝利をおさめたものの初回にダウンを喫するなど苦戦を強いられた田中選手でしたが、なんとその試合で左眼窩底骨折を患った可能性が高いようです。
年内にもと期待されていた統一戦でしたが、まずは治療に専念するそうです。
とりあえず年内の統一戦は白紙となりそうです。
残念ではありますが、とにかくしっかり治してほしいですね。
■左眼窩底骨折とは?
今回、田中恒成選手が患ったとされる眼窩底骨折とはどのような症状なのでしょうか。
ボクシングではちょくちょく耳にする疾患ですが、あらためて調べてみました。
眼球周辺にある眼球を支える骨を「眼窩」いい、下側にある骨を「眼窩底」といいます。
眼窩底骨折とは鈍的外力で前から眼球を押されることによって、眼球を支えている薄い骨が骨折することです。
ボクシングなどの格闘技ではよく聞くケガです。
他のスポーツでは、サッカー日本代表の山口蛍選手も相手選手との激突により眼窩底骨折と診断されました。
ほかにも喧嘩や転倒、交通事故などで眼窩底を骨折する場合があります。
眼窩底骨折の主な症状
・痛い
・腫れる
・物が二重に見える
・頬や上唇のしびれ
・鼻出血
・眼球陥没
・視力の低下のおそれなど
症状を見ると、確かに今回の田中選手に当てはまることがいくつかありますね。
早い段階で左目が大きくはれていたので、やはりあのダウンを奪われた右が原因でしょうか。
■復帰までにかかる時間は?

眼窩底骨折が治るまでには、程度により1~6か月ほどかかるそうです。
前出の山口蛍選手の場合は復帰までに約3か月ほどの期間を要していました。
しかし、ボクサーの場合では元WBA世界フライ級暫定王者の江藤光嘉選手が2013年11月の試合で眼窩底骨折を患いました。
このときの江藤選手も「痛いし、気持ち悪いし、見えないし」と語っており、田中選手と同じような症状だったようです。
復帰戦は翌年の6月、およそ8か月後の復帰となりました。
ちなみに江藤選手は復帰戦で見事8ラウンドKO勝ちで東洋太平洋王座を獲得しています。
また、元3階級王者の長谷川穂積さんも2014年4月に眼窩底骨折を患い復帰したのはおよそ1年後の2015年5月でした。(3-0で長谷川選手が判定勝利)
復帰までにこれほど時間がかかった理由は眼窩底骨折の完治のみならずマッチメーク上の都合もあったとは思います。
このことからボクサーの場合は復帰までにおよそ1年近くはかかりそうですね。
■田口良一選手との統一戦の実現は?
復帰までにおよそ1年前後かかりそうな田中恒成選手。
そうなるとおそらく、田中選手が休養している間にWBOにはその間の代理として暫定チャンピオンが誕生することになるでしょう。
となると復帰してまず優先しなければならないのは暫定チャンピオンとの統一戦ということになります。
復帰して即、田口良一選手との統一戦とはいきません。
仮に約1年後の来年秋に復帰したとして、無事暫定チャンピオンを相手に王座防衛したとしても、早くて来年の大晦日といったところでしょうか。
来年末となるといくつかハードルができてしまいますね。
思いつくだけでもこれだけあります。、
・田中選手が無事に復帰する
・田中選手が暫定王者に勝利する
・田口選手がそれまで王座を保持する
・田口選手が階級を上げずライトフライにとどまる
・両者・両陣営が統一戦へのモチベーションを維持する
・両者が故障なく年末を迎える
乗り越えるべきハードルは結構たくさんありますね。
ひょっとするとこの二人、お互いに対戦を望む『相思相愛』ではありましたが絶好のタイミングを逃してしまったかもしれませんね。
まあ、ボクシングでも恋愛でもよくあることですが(笑)。
ひとまず、田中選手はまだまだ若いので治療に専念してほしいですね。
田口選手との統一戦は実現しないかもしれませんが田中選手の性格的には今後も統一戦など盛り上がる試合を求めていくでしょう。
そして田口選手にはもう一人のライトフライ級の日本人王者、拳四朗選手との統一戦も視野に入れて日本ボクシング界を盛り上げていってほしいですね。