村田諒太・再戦制し王者となり歴史的快挙達成!今後は米国で猛者たちと対戦!?
2018/01/03
10月22日に東京・両国国技館で行われたボクシングのミドル級タイトルマッチ。
まさかの判定となった5月20日から5か月、WBA王者のアッサン・エンダム選手と挑戦者で1位の村田諒太選手が再び対戦しました。
結果は序盤から圧力をかけて攻め続けた村田諒太選手が王者を圧倒しました。
7回終了時に王者・エンダム陣営からギブアップ宣言。
これにより村田選手の7回終了TKO勝ちとなりました。
■日本ボクシング史上歴史的な快挙!
この勝利によって日本ボクシング界に竹原慎二さん以来22年ぶりにミドル級の世界王者誕生となりました。
そしてオリンピック金メダリストのプロ世界王者の誕生は日本人史上初!
さらにオリンピックミドル級オリンピック金メダリストでプロミドル級世界王者の誕生は1904年の大会で近代オリンピックに初めてボクシングが採用されて以来、113年間で初めての快挙となりました。
パウンド・フォー・パウンド1位に君臨するゲンナジー・ゴロフキン選手もオリンピックで獲得したのはミドル級で銀メダルでした。
また、ミドル級で金メダルを獲得したフロイド・パターソン選手やプロで王者となったのはヘビー級、マイケル・スビンクス選手はライトヘビー、ヘビー級で獲得しているなどプロ入り後は階級を変えているケースが多いようです。
オリンピックミドル級金メダリストのミドル級世界王者は世界史上初の偉業です。
次戦では竹原慎二さんでも果たすことのできなかった日本人史上初のミドル級王座防衛を成功させてほしいですね。
■気になる今後の展開やミドル級の強豪は?
ミドル級新王者となった村田諒太選手。
気になるのは今後の展開です。
今年9月に米国のリングに上がった井上尚弥選手のようにおそらくは今後、米国のリングが主戦場になっていくことでしょう。
世界的に知名度の高い強豪とのビッグマッチの機会がありそうです。
村田選手が契約している米国のトッププロモーターのボブ・アラム氏によると次戦は日本で防衛戦を行う予定だそうです。
米国での試合は来年夏頃を計画しているとのこと。
さて、現在ミドル級には村田選手以外にも二人の世界王者が存在している。
ゲンナディー・ゴロフキン(カザフスタン)
WBAスーパー・WBC・IBF世界ミドル級王者
・WBA世界ミドル級スーパー王座(18度防衛中)
・WBC世界ミドル級王座(7度防衛中)
・IBF世界ミドル級王座(4度防衛中)
※戦績38戦37勝(33KO)1分
現在パウンド・フォー・パウンド1位にランクされる怪物王者。
前回、2階級王者のサウル・アルバレス選手とのビッグマッチでキャリア初の引分けを経験しましたが、ゴロフキン選手の勝ちという声も多くいまだ評価は高い。
世界戦19戦中17KO勝ちという記録は驚異的な強さの証。
前回引き分けたアルバレス選手と来年5月に再戦を予定しいているゴロフキン選手。
村田選手も最強王者・ゴロフキン選手との対戦を望んでいます。
しかし多くの猛者たちがゴロフキン選手との対戦を熱望していることから簡単には順番は回ってきそうにないですね。
ビリー・ジョー・サンダース(イギリス)
・WBO世界ミドル級王者(2度防衛中)
※戦績25戦25勝(12KO)
エンダム選手と対戦する前に村田陣営が交渉を進めていたが実現には至らなかったWBO王者のサンダース選手。
このサンダース選手、今年12月には元IBF王者のデイビット・レミュー選手と対戦を予定している。
デイビット・レミュー選手は村田選手と対戦したアッサン・エンダム選手から計6度のダウンを奪って判定勝ちを収めた元王者。
実力者同士の非常に興味深く楽しみな一戦です。
サンダース選手、ビリー選手あたりなら村田選手にも十分勝利の可能性はあると思います。
この試合の勝者と統一戦が実現したら非常に面白いと思いますね。
現役王者以外にも猛者が集まるミドル級。
ゴロフキン選手と引き分けたサウス・アルバレス選手はスーパーウェルター、ミドルと2階級を制覇した実力者。
ゴロフキン選手の連続KO防衛を阻止した元WBA王者のダニエル・ジェイコブスも新たなプロモーターと契約し復帰に向けて進んでいる。
来年の米国での防衛戦で知名度を上げて、彼らのような一線級との対戦を実現させてほしいですね。
オリンピック金メダリストの肩書を持つ村田選手だけに早い段階での知名度のアップが可能であると思います。
まずは次戦の初防衛戦から新たな伝説がはじまることでしょう!
■さいごに
まさかの判定から5か月。
ようやく村田諒太選手の腰に世界王者のベルトが巻かれました。
村田選手はもちろん、日本のファンもひとまずホッとしましたね。
再戦となった今回、私の戦前の試合展望は意外と苦戦するのでは?と予想していました。
過去の世界戦の再戦ではリベンジよりも返り討ちの方が多いこと、エンダム選手が足を使い打ち合いを避けると予想したことがその要因でした。
ところがダウンシーンこそなかったものの、村田選手の圧勝劇でしたね。
慎重に行き過ぎた前回よりも大胆に、そして楽しそうに戦っているように見えた村田選手。
なんだか世界戦の大舞台にも慣れたような風格すら感じました。
ますますプロ仕様に磨きのかかった村田選手。
まだまだ底を見せていないように感じました。
やはり金メダリストは伊達じゃない!
ミドル級でプロ、アマを通じての世界王者。
これほどの逸材が日本に再び誕生することはあるのでしょうか?
あっても随分先のことでしょう。
まさにボクシング界の宝と言える村田選手。
今後のビッグマッチが楽しみです!