ひな祭りの食べ物に込められた意味や由来とは?今も変わらぬ親の愛情

ひな祭りの食べ物といえば、ちらし寿司、はまぐりの吸い物、菱餅、ひなあられ、白酒などが有名です。
じつはこれらの料理にはそれぞれに縁起の良い意味が込められているのです。
古くから日本の伝統行事であるひな祭り。
そのひな祭りの食べ物に込められた意味や由来とは一体どのようなものでしょうか?
そこで今回はひな祭りの食べ物に込められた意味や由来について一つずつみていきたいと思います。
■ちらし寿司

ひな祭りの定番の食べ物といえばちらし寿司と言っても過言ではないでしょう。
お祝いの料理としてよく出されることの多い料理ですが、実はちらし寿司自体にいわれはないようです。
ではなぜちらし寿司が好まれるのでしょうか?
その理由は使われている食材に由来するそうです。
- 豆・・・健康でまめに働ける
- レンコン・・・将来の見通しがきく
- 海老・・・腰が曲がるまで長生きできるように
このような意味が込められているようです。
また、卵や三つ葉などで色鮮やかなことから春らしさを表すためひな祭りに好まれるようになったようです。
■はまぐりの吸い物

はまぐりの貝殻は二枚が対になっている貝殻でなければピッタリと合わないため、仲の良い夫婦をあらわすようです。
生涯一人の人と仲良く添い遂げるようにとの願いが込められているとのこと。
このことから非常に縁起が良くひな祭りに食べられるようになったそうです。
■菱餅

緑、白、ピンク(紅)の3色の餅を菱形に切って重ねたものを飾ります。
3色の餅になったのは明治時代でそれ以前は緑と白の2色だったそうです。
色の意味にはいくつかの説があり、
- 緑・・・「長寿や健康」
- 白・・・「清浄」
- ピンク・・・「魔除け」
これらを意味する説と、
- 緑・・・「大地」
- 白・・・「純白の雪」
- ピンク・・・「雪解けの大地に咲く桃の花」
このような意味が込められているという説があります。
栄養面でもそれぞれこのような効果があります。
- 緑餅にはよもぎが含まれており、増血効果
- 白餅にはひしの実が含まれており、血圧を下げる効果
- ピンク餅にはくちなしが含まれており、解毒作用
また、菱餅は水草ヒシを由来としています。
ヒシは非常に繁殖力が強く水底から芽を出し、力強く水面まで伸びていきます。
白い花が咲き、菱形の果実が実りヒシの実には様々な効能があることから縁起がよいとされているようです。
さらに菱形は「心臓」を表し、災厄を除き、親が娘の健康を願う気持ちが込められていると言われています。
■ひなあられ

ピンク、緑、黄、白の4色でそれぞれ四季を表していると言われています。
ピンク、緑、白には菱餅と同じ意味が込められており、また栄養価も高いことから娘が健康に成長できますようにといった願いが込められているそうです。
ちなみに関東では甘いポン菓子の中に緑やピンクに着色されたものが混じっています。
そして関西では醤油や塩などで味付けされたあられを使用しています。
関東と関西では全く違ったものをひなあられとしているようですね。
■白酒

もともとは桃の花びらを漬けて作った「桃花酒」というものが飲まれていたそうです。
その昔、桃は邪気を祓い、気力や体力の充実をもたらすと考えられ、薬酒のひとつとして中国から伝えられました。
また、桃が百歳(ももとせ)とかけられて長寿をあらわすことから縁起物とされていました。
江戸時代になり、みりんに蒸した米や麹を混ぜて1カ月ほど熟成させた「白酒」の方が親しまれるようになりました。
女性にも飲みやすくひな祭りのお酒として定着したようです。
また、桃花酒のピンクと白酒の白のコントラストがおめでたいものとされたようです。
今ではアルコールの入っていない甘酒も売っているので子供でも飲むことができますね。
■まとめ

今回はひな祭りの食事に込められた意味や由来についてお伝えさせていただきました。
使われている具材や色にそれぞれ縁起のよい意味が込められていました。
それらをまとめると娘の健康や幸せを願う、
親の愛情が込められている!
ということがしみじみと伝わってきました。
子を思う親の気持ちは昔も今も変わらないものですね(^^;