なぜ内閣府に告発?レスリング・パワハラ問題や相撲協会とどんなが関係あるの?

最近スポーツ界のお家騒動が騒がしくなっています。
レスリングオリンピック4連覇の伊調馨選手に対して恩師である栄監督がパワハラを行っていたと内閣府へ告発状が提出されていたことが連日話題となっています。
また大相撲では貴乃花親方が一連の暴行事件の調査のあり方やり自身の理事解任などに疑義を唱えて内閣府へ告発状を提出。
これらについて誰が悪いのか真相はわかりませんが、競技自体に対してなんだか黒いイメージがついてしまいそうですよね。
もし自分の子供がその世界に入りたいと言い出したらちょっと心配になってしまいます。
さて、今回のレスリング、大相撲の騒動ですが、いずれもなぜ内閣府に告発が行われたのでしょうか?
スポーツと言えばなんとなく文部科学省のような気がしますが。
とても気になったので調べてみることにしました。
■内閣府の仕事とは
そもそも内閣府とはどんな役割をしているのでしょうか?
まずはここからはじめたいと思います。
内閣府とは省庁の一つで内閣総理大臣が統括しています。
誕生したのは2001年。
バラバラだった各省庁の調整機関として発足しました。
どんな仕事をしているのか、ざっくり言うと・・・
・他の省庁が担当していないことを担当
・内閣の政策で複数の省庁にまたがる事項をとりまとめる調整役
他の省庁が担当していないことというくくりが非常に幅広く、多岐に渡る仕事をしているようです。
主な例としては、
・保育園待機児童問題
・沖縄の振興及び開発
・北方領土問題の解決促進
・災害からの国民の保護
・国の治安維持確保
・事業者間の公正かつ自由な競争の促進など
これらは内閣府の仕事の一例にすぎず、他にもまだまだあるようです。
便利屋というか、何でも屋的な存在として様々な政策に関わっています。
内閣府ってかなり忙しくて大変なところだそうです。
■なんで今回の告発先が内閣府なの?
内閣府が多岐に渡る仕事を担当していることはわかりました。
しかし、なぜ今回のレスリングのパワハラ騒動や相撲協会の問題がわざわざ内閣府に告発されたのでしょうか?
もめ事なら裁判所へ民事訴訟とかでもいいような気もしますが。
理由は内閣府にある公益認定等委員会というものが存在するからです。
公益認定等委員会とは
内閣府の公益認定等委員会とは公益法人の認定を審議したり、監督を行う機関です。
7人の委員と事務処理を行う人が10人程度で構成されているそうです。
日本相撲協会は2014年にこの公益認定等委員会で認定を受けて晴れて公益財団法人となることができました。
日本レスリング協会も公益財団法人であることからこの委員会の監督下に置かれているというわけです。
このことから日本レスリング協会、日本相撲協会のあり方に対し疑義を唱えた伊調さんの関係者(?)や貴乃花親方は監督・指導を求めて告発状を提出したというわけですね。
■まとめ
今回は連日ワイドショーで報道されているレスリングのパワハラ問題や日本相撲協会と貴乃花親方の騒動と内閣府の関係について調べてみたことをお伝えさせていただきました。
告発状の提出先がなぜ内閣府だったのか、この疑問の答えは、日本レスリング協会や日本相撲協会は公益法人であること。
そして公益法人は内閣府の公益認定等委員会の管轄下にあること。
コレでした。
この理由を調べるにあたり内閣府の主な仕事の内容が多岐に渡ることを知り、また世の中の政策だけではなく今回のような「内輪もめ」にも関わらなきゃいけないと思うと少し気の毒だなと感じました。
レスリング、相撲協会のこの問題も早期に解決し、内閣府の方々が保育園待機児童問題はじめ国の政策に関わる仕事に専念できることを願います。